みなさん寸切りボルトって知ってますか?
わたしはDIYを始めるまでは全く聞いたことなかった単語です。
読み方は「ずんぎりぼると」。他にも全ネジボルトといったり、長ボルト・長ネジと呼ばれたりします。
電気工事でよく使われる寸切りボルトですが、見かけるとすれば天井吹き抜けのオシャレなご飯屋さんなどで、四角いクーラーを吊ってる、あれ。です。
ピンと来ますかね?
最近ではこの寸切りボルトを使った家具もよく見られるようになり、実際に私もボルトを使った家具をいくつか作っております。
今回は、これから寸切りボルトを使って家具を作っていきたい。けど、どんな種類があって何を使ったらいいの?と思われる方も多いと思いますので、「寸切りボルト」について説明をしていきたいと思います。
ボルトラック用にどの寸切りボルトを買うべき?
おそらくこのページを見ている方の多くは、DIYでボルトラックを作るのにどの寸切りボルトを買うべきか。という疑問をお持ちかと思います。
ということで結論から申しますと、何十kgという重量物を載せるようなものでない限り
ユニクロメッキW3/8のちょうどいい長さのものを買えばOKです。
価格的にも安価ですし、どのホームセンターでも大体取り扱っているため入手性も良し。
長さの種類も豊富なため、特にこだわりがなければユニクロメッキW3/8でいいと思います。
といきなり言われても、ユニクロ?ってあの?ですか?
W3/8?何それ?意味わからん。と言われそうなので、というか私もDIYを始めたての頃であれば言っていたと思いますので、
まずは寸切りボルトとは?からさらっと説明しておきます。
寸切りボルトとは?
一般的なボルトと言えばネジが切ってあって頭が付いているものですが、「寸切りボルト」は頭が無いボルトのことを指します。
一般的なボルトと比べて長さが非常に長く、2mの長さのものも普通にホームセンターで見ることができます。
設備・電気工事等でよく使われ、先に紹介したようにエアコンや配管を吊ったりするわけですが、現場で寸切りカッターと呼ばれる工具でちょうどいい長さにカットして使われます。
その切って使うとの特徴から、DIYではあなたの好きな長さに切断して使うことで、寸法ピッタリのオリジナル家具を作れるわけです。
ただやはり一口に寸切りボルトと言っても太さや材質など様々な種類がありますので、太さと材質について説明していきます。
寸切りボルトの太さ
寸切りボルトだけでなく一般的なボルト(頭付きのボルト)も同じですが、ボルトの太さにはいろいろな種類があり非常にややこしいです。
M○:ミリメートルでの太さを表したもの。M8なら太さが8mm、M10なら10mmと一番とっつきやすい表記です。
W○/○:1(インチ(25.4mm)に対する比率で太さを表したもの。W3/8なら太さが約9.5mm、W1/2なら太さが約12.7mm。。。
W3/8は1インチの3/8のサイズですよとの意味になります。
つまりW3/8のボルトの太さは25.4mm×3/8=約9.5mmとなります。
あともう一つ、「UNC○/○、UNF○/○」と表記されるのものありますが、とりあえず種類が違うもので、こんなものもあるということだけ覚えておいてください。(太さはウィットと同じですがネジの山の角度と山数が違います)
それだけ覚えておけばホームセンターで寸切りボルトを買うときに間違って違うサイズのものを買ってしまう心配もなくなると思います。
ちなみに私、M○○とW3/8は分かりますが、それ以外は使うことないし、覚えてないです。他の太さを使うときはググればいいので。
とにかくM○○、W○/○はそれぞれネジの太さを表している、M10とW3/8が大体同じ太さぐらい覚えておくと良いでしょう。
寸切りボルトの材質
材質っていうと何の物質・材料で作られているかってことですね。
ボルトラックを作るときは「鉄」の寸切りボルトで大丈夫です。
ホームセンターに置いてある寸切りボルトの材質は大体「鉄」か「ステンレス」になります。
寸切りボルトの主な材質
- 鉄:安価、錆びやすい、加工しやすい
- ステンレス:高価、錆びにくい、加工しにくい鉄:安価、錆びやすい、加工しやすい
鉄の方がステンレスより安く手に入り、加工もしやすいです。
(加工しやすいといっても金属なんでDIYで扱うにはちょっと大変なんですがね)
ただ、ステンレスと比べると錆びやすいので湿気が多いところで使いたいのであれば「ステンレス」を選ぶのもいいかと思います。
尚、ホームセンターでは商品タグに「鉄」「ステンレス」「ユニクロ」と書いてあるものが多く見られます。
「鉄」「ステンレス」はそのまま鉄とステンレスですが
「ユニクロ」は「鉄」です。
ユニクロとはメッキの種類のことで、錆びやすい鉄をメッキでカバーしてあげることで少しでも錆びにくくしてあげてます。
一般的によく見る鉄はちょっと黒っぽい色を想像すると思いますが(本来鉄は銀色ですが黒錆びでおおわれているため表面が黒っぽい)
少し青みがかった銀色をしているのがユニクロメッキのボルト。
他に黒色のメッキを鉄に施したものもあり、私はよくボルトラックを作るときに使ってます。
ここからは余談ですが、黒メッキの寸切りボルトを置いているホームセンターってなかなか無いんです。(九州の片田舎なので。。。)
車で片道1時間圏内のホームセンターは大体チェックしてますし、県内の一番大きなホームセンターにも置いてない。
都会のホームセンターには普通においてたりするので、都会がうらやましいです。
なので、ボルトラックを作るときは通販でボルトを仕入れてます。
寸切りボルトの価格帯
ホームセンターに置いてある鉄(ユニクロメッキ)とステンレスの寸切りボルトの価格帯です。
材質 | 長さ | 価格 | 1cmあたりの価格 |
鉄(ユニクロ) | 285mm | ¥88 | ¥3.08 |
1000mm | ¥82 | ¥0.82 | |
2000mm | ¥161 | ¥0.80 | |
ステンレス | 285mm | ¥398 | ¥13.96 |
1000mm | ¥398 | ¥3.98 |
価格の特徴としましては
価格の特徴
- 長さが長くなるほど1cmあたりの単価が安くなる
- 1000mmで比べるとステンレスの方が5倍近く高い
1000mm未満のものは1000mmと価格がほとんど変わらないことが多いです。
(むしろ今回の調査した中では285mmの方が1000mmより価格が高かったです)
流通量とか切断の手間等が関係して、価格が上がっているのかなと思います。
なので、長さが長いものを購入して使う長さに切断して使った方が、お得になります。
寸切りボルトの切断方法
寸切りボルトを切るには次の方法があります。
- 全ネジカッターで切る
- 高速切断機で切る
- 金ノコで切る
これからボルトラックめちゃくちゃ作るし、ボルト切断する工具欲しいという方は、全ネジカッターを手に入れるのが正解と思います。
ただ、ボルト切る機会なんてこの先ないでしょという方がほとんどと思いますので、そういう方は「高速切断機で切る」が良いかと思います。
ボルトを切る前のちょっとしたテク
ボルトを切る前に先にナットを1個取り付けておく。
ボルトを切るとどうしてもネジ山がつぶれたり、バリが出たりしてナットが入らないことが良くあります。
バリ取りを持っていればいいですが、1回だけのために買うのもばかばかしいと思います。
なので先にナットをはめておき、切断した後にナットを外すことで、ちょっと力は要りますが、ネジ山の修正とバリ取りができます。
ではそれぞれの切断方法について説明していきます。
全ネジカッターで切る
その名前の通り、寸切り(全ネジ)ボルトを切るためのカッターです。
手動工具と電動工具があり、手動工具で2万円弱、電動工具なら5万円以上と結構お値段が張ります。
ただ、ボルトを切るために作られた工具なので、切断後のボルトのネジ山のキレイさとバリの出にくさは言うまでもありません。
切断も一瞬でできますし、火花が飛んだりしないので安全。普通に室内で使えます。
ネックは工具自体のお値段が高いことでしょうか。。。
高速切断機で切る
DIYerの方々はこの方法が一番いいのではと思います。
いやいや高速切断機持ってないよ?
そんな方でも大丈夫、DIYerの強い味方・ホームセンター様の登場です。
寸切りボルトを買うときに店員さんに「このボルト切りたいんですけど。」と言えば高速切断機を貸していただけます。
そして、店員さんが忙しくなければあわよくば切ってもらえることもあります。
切る時に火花がめちゃくちゃ出ます。めちゃくちゃ楽しいです。
ちなみに以前、女性の方が高速切断機で鉄を切ってる姿を見たんですが、めちゃくちゃカッコよかったですので、ぜひ一度挑戦してみてはどうでしょうか。
金ノコで切る
鉄などの金属も切断できるノコギリを使って切断します。
木材と同じように手動で、ギコギコ、ギコギコ、ギコ・・・・・・・・・・・
はい。めちゃくちゃ時間かかりますし、しんどいです。
W3/8一本切るのに5分ぐらいかかります。
ただ、ネジ山は潰れにくいですし、バリも出にくい方法ではあります。
数本切る程度であれば頑張れば何とか行ける方法かと思います。
ちなみにわたくし、全ネジカッターも無く、ホームセンターで切断機が借りれると知らなかった時代、この方法でひたすらボルトを切ってました。。。
まとめ
寸切りボルトとは何ぞや?や切断方法、DIY使いにおススメの寸切りボルトをご紹介いたしました。
ボルトラックを作るのに何を買ったらいいかわからない方はユニクロW3/8を買っておけばとりあえず大丈夫とご紹介しましたが、DIYの楽しみは自分で好きな材料を使って、好きなものを作ることだと思っております。
太さ・メッキ等々、ホームセンター以外にも様々な種類の寸切りボルトがありますのでご自身の好きなものを是非見つけていただき、あなた好みのDIYになれば幸いです。